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かがり火の岸壁でエビスビール片手に能を楽しむ
『星の輝き 船橋能楽の夕べ』を観て TEXT:新城 健一 2004.05.22


▲野外でのライブパフォーマンスに、幅広い年齢の客層が引き込まれました。

野外イベントとしての能

「薪能(たきぎのう)を観てみたい」という声をよく耳にします。
能の入口として「薪能」がオススメという話も耳にします。

「薪能」といえば、次の3つの要素が連想できます。

・メラメラと燃えるかがり火
・静かな夜
・開放的な野外

火を焚く夜の野外イベントというだけで、わくわくします。
この「わくわく感」が、ちょっと敷居の高さを感じてしまう能への、最初の一歩を踏み出す後押しをしてくれるのかもしれません。

しかし、それだけではないようにも思えます。
何によって薪能を面白そうだと感じるのか。
それを考える上で参考となる、「薪能」の要素を活かした、面白いイベントが開催されました。

2004年5月8日。
そこは、千葉県船橋市の港に面したサッポロビール千葉工場ビール園前。
海を背に、岸壁特設ステージが組み立てられていました。

星の輝き 船橋能楽の夕べ』というイベントです。

通常、薪能を含め、能を観るときに飲食は禁じられています。

しかし、このイベントは、サッポロビール千葉工場の特別協賛ということもあり、エビスビールを飲みながら、焼き鳥を食べながら、気軽に楽しむことができるものでした。

こんなカジュアルなスタイルの能のイベントがあるのか、と驚かされるものでした。


次のページでは、「星の輝き 船橋能楽の夕べ 前半」を紹介します。

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